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2023/11/17

テント場通信簿: 大天荘テント場 

テント場通信簿は、清潔さや快適さなどの一般的な項目の他に、山岳写真撮影の山行拠点としての評価も加えた、いたって個人的なテント場の評価です。各評価項目を5段階で審査し、合計点数の平均(端数は四捨五入)が総合評価です。

評価項目
●清潔度:テント場にごみが放置されていないか、清潔に保たれているかどうかを評価します。
●快適度:整地の状況、地面の状況、サイトのゆとり度、トイレや水場への距離などテント場での生活が楽で快適かどうかを評価します。
●施設充実度:トイレ、水場、ベンチとテーブル、炊事棟、売店の有無を評価します。1種類ないごとに-1です。
●ロケーション:写真を撮るためのベースとして、立地条件などを評価します。ただし、立地条件は変更しようがないので、3以上の評価とします。

評価基準
5:非常に優れている
4:良い
3:問題ない
2:いま一歩
1:改善が必要


大天荘テント場
清潔度:5
快適度:5
施設充実度:4
ロケーション:4
総合評価:4.5


大天荘のキャンプ指定地の呼称に関しては、運営主体である燕山荘グループのHPにて大天荘テント場と記載されているのにならって、ここでは大天荘テント場としています。


大天荘テント場は、大天井岳山頂まで約10分の距離で、大天荘のすぐ前という便利な場所にあります。


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公式には約50張のテント設営が可能で、先着順となっています。予約制度は無いため、万一到着が遅くなって幕営場所がなくなった場合は、幕営することができなくなります。近くに幕営できる場所はないため、その場合は必然的に小屋泊とならざるを得ないようです。


幕営の申し込みは、大天荘玄関ロビー内でテント泊の申込書を記入して、正面の受付で申し込み手続きを行います。幕営料は、1人1泊2000円(2023年時点)です。



ここで一息。ぽちっと押したら、引き続きブログ「ヤマふぉと」をお楽しみ下さい。






僕が利用したのは2023年8月30日(水)で、到着は16時前とやや遅めの到着だったわりに幕営地はかなり空いていました。平日は混雑することはないようです。テント場は平坦でよく整地された場所が多く、石も少なく土の地面なので、快適な寝心地でした。広さもけっこうあるので、テント間の距離も適度に保たれていて、北アルプスのテント場としては恵まれている部類に入ると思います。もっとも、連休などの混雑する時はどういう状態なのかはわかりません。小屋まで近いので、玄関ロビーにある売店の利用も楽だし、水場やトイレも小屋の周囲にあるため、利便性はすこぶる高いテント場です。


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水は、大天荘のテント場に面した壁面に蛇口が複数個設置されていて、ステンレスのシンクもあるので、水汲みなどはとても楽で便利です。


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1Lが200円で、沢水を消毒したものなので飲用することができます。


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施設に関しては、トイレ、水場、売店がそろっていて、どれも近場にあり便利な環境です。ベンチとテーブルは、テント場内にはありませんが、小屋の周囲にたくさんあるので、食事の用意などで利用することができます。炊事棟はありません。


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トイレは、大天荘に隣接して設けられていて、屋外専用のように見えますが、奥の方で大天荘とつながっていて、宿泊客も小屋内から利用できるようです。


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利用料金は200円という掲示がでていましたが、テント泊者は料金に含まれているので不要です。


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完全な男女別トイレになっていて、内部はきれいに保たれていました。


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個室の方は洋式便器になっていて、ペーパーも設置されていました。便座消毒用のアルコールスプレーもあって、とても標高2900m近い場所にあるトイレとは思えないほど設備の整ったきれいなトイレです。


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また、外側出入口すぐのところに手洗いが設置されていて、なおかつアルコールスプレーもあり、ホスピタリティの優れたすばらしいトイレです。


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テント場からは、穂高連峰が一望でき、常念岳方面や燕岳方面の展望も開けています。数ある北アルプスのテント場のなかで、北アルプスの名峰群を数多く眺められる眺望に恵まれたテント場です。大天井岳山頂までいけば、後立山連峰や立山なども見ることができ、労せずしてほぼ北アルプス全域を見ることができるという点では、ダントツの眺望に恵まれていると言えそうです。


ロケーション的には、燕岳や常念岳なら日帰りも可能な距離ですが、さすがに槍ヶ岳まで日帰りというのは厳しそうです。そもそも大天井岳に直接登ることができるルートがないため、ここに来るには燕岳方面から来るか、常念岳方面から来るか、槍ヶ岳方面から来るかの3択となり、どれもそれなりに距離があります。なので、ベースキャンプにするにしても、燕岳方面から来たのなら常念岳への日帰りしかオプションはないし、常念岳方面から来たら燕岳への日帰りしかできないということになります。槍ヶ岳方面から来た場合はどちらに帰るかによって異なりますが、再び槍ヶ岳方面に帰るとしても、燕岳と常念岳の2方面にしか行けないことにかわりありません。なので、ベースキャンプとして利用するよりも、表銀座の縦走や常念山脈の縦走途中に立ち寄って利用するのに適したテント場です。



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